新築外構は「とりあえず」で決めないことが大切

ブログの更新がちょっと(いや、だいぶ!)疎かになってしまっています。気温や天気の乱高下に加えて、現場も重なり少しバテ気味の夏のせい・・・というコトにしています。ただの言い訳💦

そうこう言い訳してるうちに気付けば季節的には秋。まだまだ暑い日もありますが、9月に突入しましたのでここらで心をザっと入れ替えて、コンスタントにブログを更新していくよう心掛けます!

久しぶりのブログ投稿となる今日は『新築外構』にクローズアップした内容をお届けしたいと思います。

新築で家を建てる時、当然ながら建物のことを先に決めていきますよね。建物の大きさから始まり、間取りや動線・内装・設備・インテリアなど注文住宅においてはあらゆる選択があり、結構な時間を費やすと思います。

そんな家づくりの中で、外構はどうしても後回しになりがち。今でこそ、建物と調和する外構を…と、初期段階から外構の話を進めてくださるハウスメーカーさんは増えていますが、それでも未だ駆け込み相談となるケースも存在しています。

そして、外構を決める際に大きく立ちはだかる壁が【予算】です。色々決めていかなければならない中、時間が無くなりさらに予算の縛りも出てくると「とりあえず最低限で…」と外構を決めてしまう方も少なくないです。

新築外構

「とりあえず」当たり障りのないデザインや仕様で一旦施工するということは、後々手を入れようとした時に解体などの余計な費用がかかったり、既存物のせいで本当にやりたいことに支障が出たり、そんなリスクも含んでいます。

・・・じゃあ、どうしたらいいの?

ということで、実際によくある「とりあえず外構」の失敗例を交えながら、後悔しないための考え方をこれからご紹介しますね☺

目次

優先順位とこだわっておくべきこと

まずは生活するために必要な場所・モノ・コトに優先順位を付けて、予算的に諦めなければならない部分があるとしても、将来を見据えて「今やる部分」「後からできる部分」を一緒に整理しておくことが大切です。

壊したり撤去したりという余計な費用が掛かってしまうような”やり直す外構”ではなく、やりたいことや好きなモノを”加える外構”として、段階的に理想を叶えることができるように検討しておくことをおすすめします。

1.暮らしをイメージした駐車スペース

現代の外構で必須なのはやはり駐車場。エクステリアの標準寸法において、車1台に対する駐車面積の設定は横3m×縦6mと定義されていますが、実際の現場では横2.5m×5mで設定し構えることが多いです。

図面の上では「2台分」収まっているように見えても、実際に駐車してみるとドアが開けにくかったり、自転車を置いたり植栽を施すスペースが取れなかったり…。

車から降りて玄関までの動線や周囲の構造物なども考慮しながら、実用面で不便のない余裕を持たせた計画をしておくことが必要です。

駐車場で後回しになりがちなのは【カーポート】ですよね。後からカーポートを設置する可能性が高い場合は、予め柱が入る部分は土や砂利で仕上げておくことも、設置の際に無駄な経費を掛けなくて済むのでおすすめです。

新築外構

2.アプローチは“こだわり”を妥協しない

玄関までの道は、家族が毎日出入りする場所であり、お客さまを最初に出迎える場所でもあります。家の顔として見せ場となる空間でもあるので、ここでは本当に気に入ったデザインと好きな素材でこだわっていただきたい部分です!

アンティークレンガや自然石など重厚感のある素材でアプローチを設えて、シンボルツリーなどの植物を脇に添えるだけで、通るたびに気持ちが和み癒しを感じられる空間になります。

門柱やポストなどのファサードアイテムでアクセントをつけると、よりデザイン性があるお気に入りの玄関廻りを演出することができますよ♪

限られた予算の中とはいえ、全てを満遍なく当たり障りのない最低限の外構につくってしまうと、完成した際の満足度も得られないうえに、暮らしの中に楽しみを感じられない…なんていう事態になる可能性もあります。

機能性を重視しシンプルで低予算に抑えても良い部分と、予算をかけてもこだわっておくべき部分をじっくりと見極めて外構計画を考えておくと、完成時の満足度に加えて、将来的に手を加える楽しみも得ることができます。

3.余白スペースは住んでみてから考える

家を建てる時、あらゆる可能性や利便性を沢山考え計画していきますよね。それでも、いざ住み始めてみると「もっとああすれば良かった」「ここをこうしておけば・・・」と、大小限らず不満が出てくると頻繁に耳にします。

建物の場合、建具やコンセント等の設備においては予め決めておかないと後で修正が難しい所も沢山あるので、仕方ない部分があるのかもしれません。

その点外構では、最初から全てを完璧につくってしまう必要はないと私は考えています。もちろん、2期工事・3期工事となると段々腰が重くなり、結局やらず仕舞いになってしまうという考え方もあります。

ですが、フェンスの高さだったり庭の使い方など、実際に生活してみないと想像がしづらい場面というのが少なからず存在していて、曖昧なイメージで中途半端な空間をつくってしまうと後悔に繋がる原因になってしまいます!

新築外構

新居での暮らしのルーティンができあがり始めたタイミングで、建物廻りや庭空間のデザインを検討することは、時間と労力を要する代わりに、理想の空間と暮らしを手に入れることができる手段となるのではないかと思います。

「とりあえず外構」の失敗例

車は停められるけど生活動線が不便

・寸法上は車2台が十分に停められるけど、植栽が邪魔で切り返しが何度も必要。

・奥に停めた自転車の出し入れが窮屈で、車がある時は当たらないように出入りするので時間がかかる。

・生活動線を考えず計画したため、駐車場から玄関まで遠回りになる動線となり荷物の多い日はストレスになる。

玄関廻りが残念な印象に・・・

・あまり予算をかけることができず、玄関廻りもコンクリートにしたら、想像以上に無機質で冷たい印象になった。

・アプローチスペースに余裕がなく、ベビーカーや自転車などを押して出入りすると植栽や壁にぶつかってしまう。

・門柱のデザインにはこだわったが配置を充分に検討しなかったため、特に郵便の取り出しの際は不便を感じている。

庭スペースが有効活用できない状態

・ウッドデッキやテラスを設置したが、思いの外使用する機会がなく宝の持ち腐れになっている。

・雑草対策で砂利を敷いたが、庭でやりたい事ができて検討した際、撤去にも費用が掛かってしまうため迷っている。

・予算削減のため安価なフェンスで済ませたが、隣家や道路からの目線が気になり庭に出て寛ぐことができない。

まとめ

外構は一度完成してしまうと、その後の大きなやり直しが難しい部分となります。やり直すことができても、そこには壊したり捨てたりというあまりお金を掛けたくない予算が発生してしまいます・・・

新しい綺麗な家に相応しい完璧な外構にしたい!と思う気持ちは十分に理解できる反面、限られた時間と予算の中でそれを実行することはほとんどの場合難しく、だからこそ”必要なもの””急ぎではないもの”のすみ分けが必要。

たとえば、

・最初は駐車場を使いやすいようにしっかり計画して、植栽やウッドデッキは入居後の楽しみに取っておく

・門柱やポストは建物の雰囲気に合うものを設置して、塀やフェンスは生活の変化に合わせて都度検討する

というように、大切なのは『将来の計画を見据える作業も含めて、今やる部分と後回しにできる部分を分けて考える』こと。そうすることで、妥協ではなく計画的な後回しとして外構を長く楽しんでいただけるのではないかと思います。

外構は、毎日の生活に寄り添い家全体の印象を大きく左右する空間となります。私たちは、利便性や機能性に加えて、毎日の生活に小さな“心地よさ”や“ときめき”を感じられる空間づくりを大切に提案させていただきます。

新築外構の相談を検討中という方は、どうぞお気軽にご相談くださいね⇓⇓⇓

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