雨の日の外構工事ってどうなるの?

「あっ!」という間もなく迎えた6月…あと少しで今年も折返しだと考えると、本当に1年って瞬間的に過ぎていきますよね。そして、6月といえば雨と湿気に見舞われる”梅雨”の季節です。

梅雨 外構 庭

個人的には、雨そのものは植物が生き生きと潤って見えたり、石やレンガの色味が変化して違う景色を見ることができたりして楽しめる天気なのですが、こと『外構工事』となると話は別!!雨が一気に嫌いになります(笑

そう、雨の日の『外構工事』は様々なリスクを含んでいるため、天候が安定する季節に比べると工事の進捗に遅れが出たり、現場が停滞することもしばしば。

実際にこの時期のお打合せでは、お客さまの方からも「雨の日に外構工事って大丈夫なんですか?」とご心配される声も多くお聞きします。

ということで今日は”梅雨”に因んで、雨の日に外構工事を行うことのデメリット注意点について、具体的に・分かりやすくお話してみようと思います!

なにはともあれ、アジサイはやっぱり6月が最も美しい♡

目次

1.作業の遅れが発生しやすい

庭の工事や駐車スペースの整備など、外構工事は家の“顔”ともいえる家づくりの大事な工程ですよね。ただ、天候に関しては自分の力ではどうにもコントロールできないもの。

そこで発生する一番大きな問題は、やはりスケジュールの遅れです。外構工事は屋外での作業なので、天候の影響をもろに受けてしまうのが現実。特に以下のような作業は、雨天では進められなかったり非常にやりづらいものなのです!

  • コンクリート打設(雨水が混ざると強度や仕上がりに悪影響が出る)
  • ブロックやレンガの積み上げ(モルタルが流れてしまったり強度や精度が下がる)
  • 掘削・整地作業(土が泥になって重機がスタックしたり土が締まらない)
  • アプローチやタイル貼り(雨で滑りやすくなり施工精度や強度に悪影響を及ぼす

このような主にセメントを材料として使用する工程が含まれると、施工の精度や仕上がりに悪い影響が出る可能性が非常に高く、雨の日には中止や延期の判断を下さざるを得ません。

結果的に、「晴れていれば1週間で終わるはずだった工事が、2週間かかってしまった…」ということも珍しくありません…

予定にゆとりを持つことが大切

予防策として、特にに家のお引渡しや引っ越し時期が決まっていて、庭の完成時期を合わせたいという方は、ある程度スケジュールに余裕を持っておくことが肝心です。

その上で、「雨で遅れる可能性もある」という前提で日程を組んでおけば、必要な駐車場の確保や工期にかかる日数にも不安になることなく、庭づくりを楽しんでいただけるはずです☺

2.仕上がりの品質への影響

スケジュールの遅れの次に見逃せないのが、仕上がりのクオリティに影響が出るリスクです。例えば、雨の中で無理にコンクリートを打設すると、以下のような問題が起きることがあります。

  • 表面に水が浮いてくる(“ブリーディング”と呼ばれる現象)
  • 雨水によって硬化前に表面が削れ、ざらつきや凹凸が残る
  • 気泡が入りやすくなり、強度や耐久性が低下する

また、タイルやレンガ・ブロックなどの接着や目地処理にもムラが生じやすく、数ヶ月〜数年後に「剥がれ」や「ひび割れ」が発生することもあります…。

無理せず“延期”がベストな判断

家づくりの流れで外構もコンスタントに完成させて、早く出来上がりを堪能したい!と逸る気持ちも充分理解できます!

でも、見た目と同じくらい機能性と安全性も大切な外構工事だからこそ、目先の完成に焦ることなく少しの雨でも「今日はやめておこう」と判断できる会社や職人さんは信頼できると思ってよいのではないでしょうか。

3.安全面のリスク

雨が施工品質や仕上がりへ影響を及ぼすことはある程度想像できるのに対し、意外と見落としがちなのが、そこで作業する職人さんの安全の確保です。

たとえ雨でも可能な作業があったとしても、ぬかるんだ地面で足元が滑りやすくなったり、足場が不安定になったり…合羽着用で視界が狭くなりやすくなり、周囲の状況を把握できず段差での転倒や落下の可能性も高まります。

また、電動工具の使用時には感電のリスクもゼロではありません。重機の運転や材料の搬入中に視界が悪くなれば、周囲への事故リスクも増えます。

▼ 工事の安全性が安心につながる

安全第一で進めてもらうことで、施工ミスが減り、後々のトラブルを最小限に留めることができます。見えないところでも、きちんと安全対策を取ってくれる業者さんを選ぶことが大切かもしれませんね。

4.周辺環境やご近所への影響

雨の日に工事を行うことに関して、どうしても施工に及ぼす影響ばかりに気がいってしまいますが、実は周囲へ迷惑が掛かる現象も発生してしまうことがあります。

例えば、作業中に雨天の中での作業により泥はねや水しぶきが発生しやすくなり、隣家や前面道路を汚してしまう可能性も高まります。

  • 隣の家の壁や車に泥が飛んでしまう
  • 工事車両が通った道に泥がこびりついて汚れる
  • 音や水の跳ねる音でご近所トラブルに発展する

など、ご近所との関係性にまで影響が出る可能性があります。工事によるクレームが入ってしまうと、せっかくの新しい外構も後味の悪いスタートになってしまいます…。

ご近所さんへの気配りも忘れずに

ここは私達”業者側”の仕事と言えますが、梅雨時期や冬などの天候が特に安定しない時期の工事では、ご近隣への挨拶時に前もって工期の延長や、万が一敷地外を汚した際の清掃の可能性をお伝えしておくことも大切です。

工事前のひと言があるかないかで、ご近隣の方々の安心感も随分と変わるし、万が一何かあった時にもお声掛けしていただきやすい関係性を築いておくことも、私たちの重要な仕事のひとつです。

まとめ

ここまで雨の日に外構工事を行うデメリットについてお話してきましたが、いかがでしたか?雨でもできること、雨でやらない方がいい作業、それぞれを理解し余裕をもって工事を進めてもらうことがいちばんの安心に繋がります。

雨天工事の主なデメリットまとめ

  • スケジュールの遅延が起こりやすい
  • 仕上がりにムラや不具合が出る可能性が高い
  • 職人さんの安全リスクが高まる
  • ご近所とのトラブルの原因になることもある

もちろん、雨でも軽作業程度なら問題なく進められるケースもあります。ただし、コンクリートや左官、重機を使うような本格工事は基本的に延期がベターだと思います。

「延期=悪いこと」ではなく、長く使う大切な外構を美しく・安全に仕上げるための前向きな判断として受け止めましょう。

雨の日が続く季節はちょっぴりもどかしいですが、完成したときの喜びもひとしおですよ!

余談ですが、来月から着工予定の現場へ現状確認のため先日行ってきました🚙足場が外れて、全容が露になった新しい家は、いつ見ても心が真っ新になり、ここに外構が施された時のイメージを思い浮かべただけでワクワクします。

梅雨 外構 庭

着工前は毎回プレッシャーとドキドキが入り交じって落ち着かない気持ちになるのですが、走り出してしまえば本当にあっという間に出来上がってしまう…

外構工事は僅か2週間程度で完成する現場がほとんどなので、短い期間中に気持ちのアップダウンに達成感に焦燥感などなど、沢山の感情が押し寄せて忙しいのですwww

なにもない場所に家が建ち、その家を引き立てる外構を自分がデザインし、職人さんに形にしてもらう。そして、そこで生活し住み続けていくお客さまがいる。そんな幸せのサイクルを一生紡いでいきたいな…と思う梅雨のある日。

PS.ちょっとブログの更新頻度も上げていかなきゃね~💦💦

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