『普通』という価値観と感覚

久しぶりのコラム風タイトル。たまには外構のことから離れたブログを書くことも、新鮮味があっていいのかなぁ…と、勝手に思いながら時々ふいにコラム風ブログをぶっ込んでいます☺

早速ですが、随分前から私が感じていること。人との会話の中で『普通』という言葉が出てきたときに、必ずといっていいほど「普通って何？」と問い返す人がいたり…いなかったり…

なんとなく『普通』って言葉が、世間ではネガティブなものに捉えられがちな雰囲気を感じます。そのことを、長い間”なんでだろう”って考えている当の私は、『普通』って言葉にとてつもない安心感を感じ心が安らぐんですよね。

ただ、自分にとっての『普通』の概念を他者に押し付けて決めつけてしまうと、冒頭のような「普通って何？」という問いに繋がってしまうは仕方がないことかもしれませんね。

ということで、今日は私が大事にしたい『普通』の感覚についてお話しさせてください！この気持ち忘れたくないから！(ドラマみたいなセリフちょいちょい言うよね～！トレンディドラマ世代だから仕方ないよね～！）

『普通』に対する価値観と感覚

皆さんにとっての『普通』って、どんなイメージがありますか？

日常会話の中でもよく使われる言葉だけど、それは所謂口癖みたいな使い方であると同時に、ネガティブな印象を持たれることが多い言葉でもあるかもしれません。

「普通はこうでしょ」「普通ならそう思わない」など、相手を否定するような言葉として使われたり、「平々凡々」のような個性がない印象を表現するのに使われたり、そしてそれらの表現はどれもマイナスのものとして受け取られがち。

私は、Ordinary Garden Works という名前で庭づくりをしていますが、”Ordinary”には【日常】という言葉と共に【普通】という意味も込めています。

そこには、お客さまそれぞれの中にある「自然で心地よい、暮らしに馴染むデザイン」という【普通】を届けたい。そんな想いを隅っこに秘めて付けた社名でもあるんですよね。

私自身、常に変化する物事や出来事は、あまり得意ではありません。だけど然るべき進化や変化の時は必ずやってきます。そんな時にもぶれることのない感覚や軸は、『普通』という概念で持っていたいと考えています。

これが、私にとっての『普通』に対する価値観と感覚です。皆さんにもこれを機に、自分の中にある『普通』の感覚を感じてみてもらえたら…と思います。

人それぞれの『普通』

『普通』という言葉には、一見「ありふれた」という意味を強く感じますが、広い意味合いで見れば「当たり前のこと」「その人にとって自然なこと」という側面があります。

それは庭のデザインにも精通していて、「シンプルな方が落ち着く」と感じる方もいれば、「植物に囲まれたナチュラルな雰囲気が好き」という方もいます。

当然のことですが、人それぞれのライフスタイルや価値観によって『普通』の感覚は変わります。けれど、その当然のことを私たちは時々見失い、自分と異なる価値観を「普通ではない」という言葉で片付けてしまっているかも…

流行に左右されない、自分にとって心地よいと感じる空間。それが、その人にとっての『普通』であり特別なもの。それを、自分の価値観や感覚で否定したり退けることは誰にも許されないことなんですよね。

『普通』は安心感をつくる

庭に関して言えば、個性的で目を引くデザインはもちろん素敵ですが、日々の暮らしの中で長く愛せるものは、案外「自分にとっての普通」が詰まった空間ではないかと思っています。

どこかホッとできるような安心感を得られる空間。肩肘張らずに落ち着きを感じられる場所。それは、特別な装飾や派手なデザインがなくても、「自分らしい」と思える庭や外構がつくり出すものです。

他者から見た”おしゃれ”や”格好いい”なんてものは、自分自身の安らぎや癒しとは対極にあるものだと私は考えていて、他者の目を気にしてつくるものほど窮屈で違和感ある空間になっていくような気がします。

庭を通して、お客さまの『普通』を大切に守りながら、お客さまとご家族のとって心地の良い暮らしの一部となる空間を提案していきたいと考えています。

『普通』の中にある特別

「普通でいい」と言うと、当たり障りなく余計な事を考えない惰性のように受け取る人もいるかもしれません。でも、反対に「自分にとって大切なものが何か」を理解していることを表している場合もあるのではないでしょうか。

「普通とはなにか」

それは、誰かに決められるものではなく、決して答えの出ない無駄な問いです。『普通』とは、一人一人が持っている感覚の中にあり、いかにその感覚を大切に守りながら維持し続けることができるか…に尽きます。

人は一度贅沢を味わえば感覚は贅沢に変わるし、ぬるま湯に浸かればそこに甘んじるようになる。良くも悪くも変化はとても簡単に訪れて、人の感覚までも塗り替えていきます。

『普通』の感覚を維持して持ち続けることは、簡単そうで案外とっても難しいこと。だからこそ『普通』を軽んじることなく、ネガティブに捉えずに大切に持ち続けていたい！私自身は、そんな風に思っています。

そして、庭づくりにおいてもその感覚を大切にしながら、お客さまの暮らしに寄り添うデザインを届けていきたい。そんな想いもと、Ordinary Garden Works はお客さまの大切な庭づくりのお手伝いをしています。

って、めちゃくちゃ真剣にブログを書いていたら、背後から”グツグツ…ブフォブフォ…”音が聞こえて、振り返るとヤカンがむせあがってました（・□・；）

お湯沸かすのにヤカンを火にかけたら100％忘れちゃうの、どうにかなりませんかね。実家のコンロをＩＨに変えた方が～とか言う前に、私やろ….って心の底から思う💦ほんっま、もう・・・どうしようもないわ